FC2ブログ

クルマノエホン livres d'images de voitures

楽しいクルマ絵本の世界/エンスーのためだけじゃないクルマ絵本ライブラリー

それゆけゴリラくん  

それゆけゴリラくん

この厳しい暑さにアフリカンなクルマ絵本『それゆけゴリラくん』(小林裕児・作、福武書店)を取り上げよう。黄色いジープを乗り回すワイルドなゴリラの姿に最近観たばかりの『ワイルドスピード/スーパーコンボ』が重なるw。

人間ゴリラ
人間ゴリラ:『ワイルドスピード/スーパーコンボ』主演のドウェイン・ジョンソン

祝日(振替だったんだね)の午後、ちょっと買い物をしにクルマで出かけたときのこと。FMヨコハマを聴いていると、月曜『Tresen』(植松哲平/Saku)がオンエア中だった。ちょうど視聴者参加クイズをやっていて、参加者と番組アシスタントでミュージシャンのSakuさんが「仲の良い夫婦のことを動物に例えて何という?」という問題に答えるというもの。もちろん正答は“おしどり”夫婦なのだが、アホなSakuちゃん何故か“猿まわし”と答える。このぶっ飛んだ回答にDJの植松さん、さらに獲れ高を期待して「猿まわし」の意味わかる?と質問。これに対して彼女は「猿が長い棒を持ってお皿を・・・」。あかん、運転中なのに腹がよじれて痛くなってきたw。これを聴いて“サル”系クルマノエホンをゴソゴソと探したんだ。

Saku
免許はマニュアルで取ってカート経験もあるシンガーソングライターのSakuさん.そんな彼女のアホ発言がサルとクルマを結び付けた!
出典:#シンガーソングレーサーsaku@Twitter

『検索 』by Saku(番組で流れていたのはシンガーソングレーサー ver.)


[2019.8.16追記]
翌日同じラジオ番組を聞いていたら、またまた植松/Sakuコンビの登場で、前日の珍回答の話題で盛り上がっていた。私は聴いていなかったが、「猿まわし」以外にも爆弾回答があったようだ。「相撲の番付で一番上は横綱、ではその次は?」との問いにSakuさんの答えは「縦づな」(植松哲平@fesmatsu)。滝沢カレンを超える超新星登場!

本書の主人公は、ごりら高原で豊かに暮らすホットケーキ作りの大好きなゴリラくん。ある日、山向こうからコノハズクさんが、やぎのまちの動物園に白いゴリラが捕えられ、毎日寂しいと泣いてると伝えにやって来た。これを聞いたゴリラくん、親友のカヤネズミくんとコノハズクさんとジープに乗って白い“彼女”を助けに行くというストーリー。途中ジープが崖に落ちて壊れても、森の動物たちが協力して直してくれる。なんだか「ワイスピ/スーパーコンボ」×「ライオンキング」のようなタイムリーさで暑さも吹っ飛ぶ冒険活劇!小林さんの絵も素敵です。

それゆけゴリラくん01

ところで“猿回し”といえば、大騒ぎとなった例の吉本騒動で、ビートたけしさんが吉本経営陣を「オレら芸人は猿回しの猿と一緒。猿が噛んで、猿に謝れって言ったってダメ。飼っている人が謝るんだよ」と痛烈に批判していた[1]。でも未だに「芸人は猿回しの猿」と言わなければいけないこの業界の現実が時代錯誤なんだと思う。芸人も一人の人間である。猿なんかじゃない。芸人だけじゃない、アイドルもその他芸能人も、そしてフツーのサラリーマンや公務員も、組織の傘に守られている、組織が何とかしてくれる、責任を取ってくれるという「飼われている」という意識だからダメなんじゃないか。個の独立性が低い、みんな思考停止状態のニッポン社会。だから全てのアクションが後手後手。人間は生きていれば失敗や間違いを犯す。間違ったことをすれば、組織や周囲や家族がどうであれ自分の頭で考え、自らの意志と責任で謝罪するのだよ。人間であればね。そしてマトモな国であればそれを寛容し改善して、次のステップへと成長する。

芸人さんも独立性・公平性を望むのであれば、個々人の裁量や責任も大きくなり、自分でマネジメント、すなわち自律することが求められる。自分を律するってーのはとても難しく、苦しみを伴うものだ。それだけの覚悟があるかだが、怪しい大人たちの手締めによって、多分楽な方向に流れて問題の本質は変わらないのではないかと思う。もちろん、昨今の日本企業の体たらくを見れば我々リーマンも同じような宿痾を抱えていて、それが自浄されているようにも思えない。香港人の危機感や覚悟なんか、今のお花畑の日本人にはピンと来ないだろうね。そんな情けない昨今の人間たちに比べれば、自らの意志で素早く行動するゴリラくんの方がよっぽど人間らしい。「猿回しの猿にならぬように」という教訓に捉えた、この絵本を。

c
小林裕児
出典:ギャラリー椿

作者の小林裕児さんは1948年東京生まれ、東京藝術大学油画家、同大学院修士過程終了。1984年春陽展新人賞を受賞。以後セントラル美術館油絵大賞受賞、安井賞展で、時代を描する作品を次々に発表。1987年、第64回春陽展賞を受賞し、1980年代を代表する画家となる。そのキャリアから絵本作家というより本格的な画家だった。本書は1986年初版なので画家としての初期の勢いある時代の作品といえる。1989年、ベルリンの壁崩壊の年、それまでの巧緻な技法と奇想に富んだ作風を捨て、古樹やアジア原産の素材に直接ドローイングする大胆でプリミティブな手法に転換、1996年第39回安井賞受賞、画家としての評価を不動のものとした。また小林は音楽、ダンス、演劇などの舞台芸術に造詣が深く、その絵画は舞台の一場面をみるような躍動感にあふれているとのことで、本書にもその影響が見て取れる[2]。

それゆけゴリラくん02
もりたろうさんのじどうしゃ』でも用いられた「異時同図」の技法



[参考・引用]
[1]たけし、吉本を批判「芸人は猿回しの猿。噛んだら飼っている人が謝るんだよ」、サンスポ.com、2019年7月21日、
https://www.sanspo.com/geino/news/20190721/geo19072105020005-n1.html
[2]小林裕児展、ギャラリー椿、2010年9月4日~9月18日、
http://www.gallery-tsubaki.net/2010/0904/0904.htm
スポンサーサイト



Posted on 2019/08/12 Mon. 23:40 [edit]

category: picture books about automobile/クルマノエホン

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→https://ehonkuruma.blog.fc2.com/tb.php/909-00fa3df9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク