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クルマの図書館コレクション

今朝、ウォーキングがてらまたまた横須賀中央まで歩いた。先週の中央・諏訪神社に続いて、今週は少し北に位置する、かの三浦按針の二代目が建立したといわれる鹿島神社の例大祭、逸見・吉倉町の夏祭りだ。拙宅のご近所。隣町の吉倉まで下っていくと、祭囃子の太鼓や笛の音色が近づいてくる。防災トンネルを通り、ひと山向こうに抜けると、そこは佐藤さとる先生の故郷、逸見だ。神社の周りでは露天が軒を並べ、ソース系の甘い匂いが胃を刺激する。すでに祭りの昼支度が始まっていた。駅前通りに出ると、逸見衆が山車を引き、神輿を担いでいる。夏祭りの風景のその先には高層マンション。街の背景がスカイツリーの時代になっても、軍艦が「三笠」から「ロナルド・レーガン」の時代になっても祭りは昔のままだ。そこから汐入(こちらも子之神社の例大祭中!)を経て、中央へ着くと、あまり期待しなかったが久しぶりに駅前の古本チェーン店に立ち寄った。そこで棚を眺めていると『クルマの図書館コレクション』と私のアンテナを刺激するタイトルが飛び込んで来た(おっ?)。手に取ると2016年刊の新しい本だ。著者は内野安彦。(知らんなあ)と帯を読むと、『好きなものはなんですか、と問われたら、「図書館めぐりとクルマです」と即座に答える。』とある(おおーっ!)。「古本と横須賀」で書いたように、私の好きなことも「古本屋めぐりとクルマ」だ。これはとんでもない本と著者に出会ってしまったとさらにページをめくると、著者はクルマに関する様々なものを蒐集する癖があるとのことで、多少おカネをかけてコレクションしているものの一つに「クルマの絵本」があると書かれている。おおおーっ!同士ではないか。迷わず帳場にこの本を差し出した。

内野安彦
内野安彦氏
出典:Yasuhiko Uchino

家に帰って中身を読むと、内野安彦さんは茨城出身の方で、鹿嶋市職員、長野の塩尻市職員を経て、同市立図書館館長も歴任された本のアーカイブのプロだった。現在は大学の先生も務めながら、ご専門の図書館の楽しさを全国津々浦々に説き回っておられるようだ。それで専門の図書館と、趣味のクルマを交差させた著書を上梓した。氏によればタイトルの『クルマの図書館コレクション』には、「クルマの図書館」のコレクションと、「クルマに関する」図書館コレクションの2つの意味があるという。ちょっとわかりにくいかもしれないが(モノ事に偏愛する諸氏は、時に常人にはワケのわからないことを言い出すw)、私の理解で補足をすると、前者はクルマ好きにおすすめしたい図書館のこと。本書にも紹介している豊田市中央図書館や自動車工業会が運営する自動車図書館(東京都港区)、そしてトヨタ自動車博物館ライブラリーなどである。豊田市中央図書館は、さすがトヨタのお膝元だけあって、氏曰く、クルマに関する資料では市立図書館としては質量ともに最高のコレクションであるという。トヨタ自動車博物館ライブラリーでは、以前に紹介した五十嵐平達氏のコレクションを公開する「五十嵐文庫」はマニア必見と記されている。後者はこれらの専門図書館や一般図書館で扱う「クルマに関する」コレクション、すなわち自動車に関する専門書や雑誌類だったり、カタログや整備マニュアル、そして氏も力を入れているというメーカーの広告やクルマの絵本などを示す。

サブタイトルの「カールチュア」はリテラチュア(Literature、文献)とカルチャー(Culture、文化)をクルマ(Car)を通して考えるという彼の造語だそうだ。以上が本書のメインテーマではあるが、全編、著者の図書館愛で満ち溢れている。(私も自動車の街である横須賀の、貴重な財産だと思っている児童図書館のさらなる充実を願っている一人なのだ)

さて、本書でも取り上げているクルマの絵本。彼のコレクションの基準は、クルマがモチーフになっていて、フォルムもモデルの実車が特定できるものに限っている。ワーゲンのビートルに見えないことものない主人公でも、幼児向けにデフォルメされているものは集めない。マニアしかわからないディテールまで描き込まれてる、作画者のクルマへの偏愛が伝わってくる絵でないとダメなのだそうだ。んー、かなりめんどくさそうなエンスー視点である。私の場合はデフォルメされているものも対象だ。特に絵本や児童書のストーリーの中で、クルマがキーになっていれば迷わず手に入れるし、絵そのものに芸術性のあるものはやはり魅かれる。レンスキーやリーバートンの絵本は書架に置いておくだけでも存在感抜群である。もちろん内野氏の視点は私にとっても重要なポイントで、このブログでも紹介した今村幸冶郎さんの作品(『夢の車』『ロボコンランドの1・2・3・4』など)が、彼のクルマ絵本興味の原点のようだ。他にもクルマ絵本としては外せないこもりまことさんの「バルンくん」シリーズや「ダットさん」シリーズについても熱く語っている。特にこもり作品の中では『このおとだれだ?』がお気に入りとのこと。兄貴よくわかりますぜい。洋書ではSusan Steggallの“ON THE ROAD”を紹介している。この本は持っていないけど、集め始めた頃に彼女の作品はチェックしている。なんで手に入れていないんだっけ?

これ以外にも、「カロリーヌ」シリーズとか(本書では『カロリーヌのじどうしゃレース』を紹介)とか、『ドライブにいこう』の主役、日産・フィガロと著者の関わりなどが語られている。

内野安彦で検索してみると、“ヤンキーな爺さまのブログ“が出て来た。ちょっと怖そうだが、こっちもヤンキー都市在住者だ。問い合わせ先にメールしてみるか。きっと私の偏愛ぶりもご理解いただけると信じている。アーカイブの専門家なので、蒐集した絵本の整理の仕方も伺ってみたい。

鹿島神社例大祭1
時代や風景は変わっても祭りは変わらない
鹿島神社例大祭2
鹿島神社例大祭3
”ヤンキー”な街の例大祭w



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