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横須賀ストーリー

九州出身の私が初めてヨコスカを意識したのは、小学生の時にハマった「スモーキン・ブギ」に続くヒット曲「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のおかげで、ヨコスカ=ダウン・タウン・ブギウギ・バンド(DTBWB)だった。宇崎竜童さんらDTBWBのヘアスタイルが、我が母校も例外ではなく、当時荒れまくっていた中学校のツッパリ不良あんちゃんと同じトサカ頭だったから、怖い米軍さんもいるヨコスカ=やっべえ街という思い込み(住んでいた小倉の方がもっとヤバかったと思うが)。そして、その1年後にヒットした山口百恵さんの「横須賀ストーリー」。いずれの曲も後に夫婦となる阿木燿子・宇崎竜童コンビによるもので、これにより横須賀ミュージックのオリジンといえば、阿木・宇崎・山口のイメージが私の中で決定づけられた。その後40年経って、今はそのヨコスカ住民になってもそれは変わっていない。その阿木燿子さんも参加するFMヨコハマのスペシャル番組が今晩放送される。先の「ミニキャブのレオン~オッパマからクルマノエホン」でも紹介したように人口減に歯止めのかからない横須賀のエンタメを盛り上げるアイデアを、上地克明横須賀市長が横須賀にゆかりのあるアーティストの皆さんと共に考える公開ミーティングプログラムだ[1]。長女が小学生の時、NHKの番組のため彼女たち5年生と一緒に共演したEXILEの橘ケンチさんも登場する。伝説の百恵さん、せめて声だけのラジオ出演でもできなかったか・・・。

DTBWB

横須賀を音楽で盛り上げるアイデア、正直私の堅い頭ではなかなか浮かばない。横須賀は戦後ジャズ発祥の地ともいわれる。横須賀にあった旧日本帝国海軍下士官兵集会所(EMクラブ)は、米軍に接収され駐留軍に引き継がれ、当時米軍史上最大級の娯楽施設(ダンスホールや映画館、レストランなど4,500人規模のキャパがあったという)として、国内外から多くのミュージシャンが集まる場所となった。その頃のアメリカの音楽といえばジャズやラテンだったのだろう。ルイ・アームストロングの来日初公演もここだった。エンターテイメントのコアがあれば、その周辺にもまた人が集まる。戦後のどぶ板通り周辺には200軒以上のバーやクラブがあり、東京・横浜などから延べ1,000人以上のミュージシャンが集まってきたという[2][3]。今じゃ、東京でもそんなエリアはそうないだろう。そんな横須賀ジャズ復活を願って、以前からヨコスカジャズ・ドリームや横須賀ジャズ・クルージング、最近は地元手作りの横須賀トモダチジャズなんてイベントも開かれている[4]。

EMクラブ
EMクラブ
出典:ジャパンアーカイブス

ベトナム戦争後は南部出身の兵隊が増え、横須賀ではカントリーミュージック全盛期となり、横須賀ジャズは衰退、横浜へと移っていったのだそうだ[2]。音楽のジャンルは異なれど、やはり横須賀はアメリカの音楽の隆盛に影響される土地なのだなと思った。であれば、別にジャズの拘る必要もない。アメリカの音楽文化の良さは、いいものは何でも受け入れるその懐の深さと、常に新しいものを求める開拓精神だろう。だからジャズが生まれ、ブルースが生まれ、ロックやフォークが生まれた。横須賀に限らなくてもいいんだが、アメリカに一番近いニッポンの地の利を活かして、色んなジャンルのミュージシャンが集まって、コラボして、本当に音楽の好きな人の溜まり場になって欲しいよね。楽器だけでなく、映像やダンスなどとコラボするのは今の音楽エンターテイメントでは当たり前。ネットワークの時代ではYouTubeでヨコスカから世界発信してもよい訳だ。そして、ここから本当の横須賀音楽を生み出すくらいの気概が必要だ。



EMクラブとはいわないけれど、ミュージシャンたちが憧れる、出演を目標に出来るような殿堂があってもいいのかもしれない。巨大な娯楽施設というと、カジノ構想に便乗してベガスのようなエンターテイメント都市を目指そうなんていう輩が出てくるかもしれないが、かつて故郷・福岡めんたいロックの登竜門だった伝説のライブ喫茶「照和」のように、ちっちゃな空間でもいいんだ。キャパより質。しょせん小さな街なので。また騒音の問題はあるかもしれないけど、外国ではよく見かけるようにストリートミュージックが普通に出来る、聴ける環境づくりとか。そのためには、市民の耳も肥えてなきゃならないだろう。長い目でみれば、市の教育行政にもそれを反映させる。横須賀の子どもたちは、受験に関係ないと、とかく手抜きされがちな音楽や美術、体育、技術家庭の授業を濃密にして、感性豊かに育てるとかね。これくらいしないと他のごくフツーの日本の都市とは差別化できない。AIの時代、テキストベースの知識はいずれ機械に太刀打ちできなくなる。豊かな感性や自然経験のみが、人間を人間たるものにする肥やしになると思うからである。



さて、今宵の「横須賀“音楽”会議」、どんなアイデアが飛び出すのやら。興味のある方は是非聴いてみてください。

Fm yokohama 84.7スペシャルプログラム『横須賀“音楽”会議』
日時 / 2018年3月25日(日) 20:00~21:00
ゲスト / 橘ケンチ、EXILE TETSUYA、阿木燿子、レ・フレール
出演 / 上地克明 横須賀市長、藤田優一



[参考・引用]
[1]EXILE 橘ケンチ&TETSUYA、Fm yokohama『横須賀“音楽”会議』公開録音に出席、Real Sound、2018年3月19日、
http://realsound.jp/2018/03/post-172714.html
[2]戦後ジャズ史振り返る、「横須賀JAZZ物語」-県立歴史博物館でトークイベント、横須賀経済新聞、2012年5月28日、
https://yokosuka.keizai.biz/headline/802/
[3]EMクラブ、横須賀ホームページ、2016年12月20日、
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/0130/oldays/em.html
[4]Tomodachi-JAZZ Yokosuka、
http://tomodachi-jazz.jp/
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