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いそげ!きゅうきゅうしゃ

今日は久々に救急車絵本をネタに。取り上げる絵本は人気の竹内・鈴木コンビによる乗り物シリーズ第10弾、今年10月に出たばかりの『いそげ!きゅうきゅうしゃ』(竹内文子・文、鈴木まもる・絵、偕成社)です。緊急車両の絵本といえば、定番のパトカーや消防車モノが多いのですが、救急車が主人公の絵本は私の知る限り、以前に紹介した『きゅうきゅうしゃのぴぽくん』(偕成社)と本書くらいしか思いつきません(偕成社さん、救急車好きだね)。登場してもそのほとんどが、パトカーや消防車絵本での脇役としての扱いなんです(『しょうぼうじどうしゃじぷた』の「いちもくさん」とか)。やはり救急車といえば「死」と隣り合わせのところがありますから、「恐怖」のイメージが強いのでしょうか。「ピーポーピーポー」といえばドップラー効果ですが、この音になったのは昭和45年、私が小学2年生の時。確かに昔は「ウー」だったような記憶があります。この昭和45年以前のウー音に、患者さんや周囲の住民が、ビックリしてしまうという理由から現在の音に変わったのだそうです[1]。持病を持っている息子も、幼児の頃に何度もこの車両のお世話になりましたが、ピーポーピーポー音ですら良い気持ちはしません。

さて年の瀬になると、救急車の出動回数も増加するようです。東京消防庁のデータによると救急搬送が最も多い月は1月で、次が12月なのだそうです。やはりこの時期は酒席が増えるので急性アルコール中毒や寒さによる風呂場やトイレでのヒートショック、正月になれば餅を喉に詰まらせてといったことで119コールが多発します[2]。仕事納めの昨日も、さむーい朝の通勤途中に救急車に出くわしました。場所は相模ナンバーエリアとだけ言っておきましょう。以前にも何度か経験しているのですが、この地域のドライバーは緊急車両の接近に対して法令を守らない印象がとても強いのです。

救急車優先01
こんな感じで信号待ちをしとりました.
救急車優先02
お約束通り譲ります.

遭遇した状況はこうです。ちょうど交差点で信号待ちをしている時、ピーポーピーポー音が聞こえてきました。ルームミラーを見ると後方に赤色灯が認識できました。信号は青に変わりましたが、私は左に幅寄せして救急車の通過待ちをしました。私の前方には3台いて、すぐ前の原チャリと1台は左折し、その先の1台、プロパンを運搬する軽トラはそのまま発進しました。しばらくすると救急車は反対車線を逆走しながら私を追い抜いて行きました。そしてそのまま救急車を追尾する形になった訳です。

救急車優先03
救急車優先04
先行車も対向車も譲る気Nothing

ちょいと進むと、救急車は先の軽トラに追いつきます。当然軽トラは徐行し左に寄せて譲るんだろうなあと思って見ていると、なんと平然と走行を続けるではないですか。救急車はほぼあおり運転状態になっているのですが、軽トラは全く意に介さずマイペースで走っています。痺れを切らした救急車が追い越しをしようとしますが、今度は反対車線のクルマも平然と通過してくるので救急車は急ブレーキ。2度ほど追い越しを試みますが、反対車両も軽トラも全く徐行する気配すらないのです。そしてようやく軽トラが左側に寄って停車し、救急車は先へ進むことができたという訳です。以前にもこの近辺で、赤信号交差点に進入しようとサイレンを鳴らしながら一時停止をしている救急車を横目に、交差する道路を通行する車両の誰一人として減速すらせずに交差点をスルーしていた光景を見たことがあります。結局信号が青になってから、救急車は交差点を通過することができました。

救急車優先05
ようやく軽トラは左に寄せて止まりましたが、対向車のトラックは全く動じません.いい度胸しとります.

私の住む横須賀や、実家の福岡はマナーが悪い地域としてイメージされていますが(たしかに事実、偉そうなことを言える土地ではないですけど)、修羅の国福岡に生まれ育ち(作者の竹内さんも修羅の国生まれでした!)、ヤンチャな基地の街横須賀に半世紀以上も暮らす決して品のよろしくない私をして、この相模ナンバー地域の運転マナーには、先の二例も含めかなり眉をしかめることが多いのです。直進、左折しようとする車両の前に右折車が当然のように割り込んで来るとか(直進・左折優先です)。文句のある対象住民の方もいるかもしれませんが、はっきり言いましょう、君らは頭がおかしいw。韓国政府並みに。

いそげ!きゅうきゅうしゃ その2
普通は皆こんな感じで止まるんですがねえ(『いそげ!きゅうきゅうしゃ』より)

道路交通法(40条、41条の2)[3]
(緊急車両の優先)
第40条 交差点又はその附近において、緊急自動車が接近してきたときは、路面電車は交差点を避けて、車両(緊急自動車を除く。以下この条において同じ)は交差点を避け、かつ、道路の左側(一方通行となつている道路においてその左側に寄ることが緊急自動車の通行を妨げることとなる場合にあつては、道路の右側。次項において同じ)に寄つて一時停止しなければならない。
2 前項以外の場所において、緊急自動車が接近してきたときは、車両は、道路の左側に寄つて、これに進路を譲らなければならない。
(消防用車両の優先等)
第40条の2 交差点又はその付近において、消防用車両(消防用自動車以外の消防の用に供する車両で、消防用務のため、政令で定めるところにより、運転中のものをいう。以下この条において同じ)が接近してきたときは、車両等(車両にあつては、緊急自動車及び消防用車両を除く)は、交差点を避けて一時停止しなければならない。
2 前項以外の場所において、消防用車両が接近してきたときは、車両(緊急自動車及び消防用車両を除く)は、当該消防用車両の通行を妨げてはならない。(以下略)


以上です。今回は絵本の内容紹介を省略します。この絵本については、作者・竹内さんがブログで自ら解説されているのでこれ以上の説明は不要でしょう。先ずは何より入手して読んでみましょう。先に述べた、児童書として救急車のもつ「不安感」をどうクリアするか、救急車ならではのストーリー構成の難しさとか、本書を書くことになったきっかけとか、作り手の苦労話や裏話がとても興味深いです。子どもだけでなく、読み聞かせをする親も楽しめるようにという基本コンセプトは流石プロだと感心しました。本書をお持ちの親御さんたちは、この本の読み聞かせを通じて、お子さんが前述したような大人にならないようしっかり育ててあげてくださいね。

いそげ!きゅうきゅうしゃ その1
1秒でも早く.命のやりとりの場で働く人々(『いそげ!きゅうきゅうしゃ』より)

最後にクルマノエホンとして欠かせない情報を一つ。本書に登場する救急車のモデルは、キャブオーバー型に戻った3代目トヨタ・ハイメディックの後期型(4型、2013年~)ではないかと思われます。これは、トヨタ・ハイエース輸出用200系(スーパーロングの両側スライドドア)をベースに改造した高規格救急車両になります[4][5]。昨日私が遭遇した救急車は、ライバルの日産・パラメディック(2代目)のようです。こちらは初代エルグランド(E50型)の前半分とキャラバン(E24型)のBピラーから後ろ半分をくっつけたものになっています[6][7]。こっちを主人公にした絵本はないのかな。乗ってみたいが乗りたくない、不思議な車両、救急車。

トヨタ・ハイメディック(3代目、後期型) 日産・パラメディック(2代目、後期型)
(左)本書もモデルトヨタ・ハイメディック(3代目、後期型)[5]
(右)私の目の前を駆け抜けた日産・パラメディック(2代目、後期型)[6]



[参考・引用]
[1]パトカー 救急車 消防車のサイレンの違い!意味はあるの?、なぜなぜ図書館、
http://なぜなぜ図書館.com/kyoyo/38/
[2]救急車出動率がダントツで高い月は? 救急医療「東京ルール」がたらい回しを解消していた、日刊SPA、2015年1月8日、
https://nikkan-spa.jp/776783
[3]10-2-6 .新任教育・2号業務別教育資料-道路交通法-緊急車両の優先(40条・41条の2)、SPnet、
http://www.spnet.biz/spnet_part_2/senningyomuhen/sennin_10-8_gyomubetsu_2go_1_8.htm
[4]トヨタ・ハイメディック、Wikipedia、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF
[5]勤労感謝の日だ! はたらくクルマだ! 高規格救急車だ!---トヨタ ハイメディック[写真蔵]、平川 亮、レスポンス、2017年11月23日、
https://response.jp/article/2017/11/23/302874.html
[6]日産・パラメディック、Wikipedia、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%94%A3%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF
[7]「みんなの街のはたらくくるま」第9回 日産 パラメディック 救急車、はらたくくるま、遠藤イズルのイラスト語り、
https://221616.com/car-topics/20170811-91260/
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