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新型リーフ
出典:日産自動車ホームページ

先日、横浜出張の時のこと。朝、京急に乗っていると上大岡から粋な紳士が乗り込んできた。クールビスのこの時世、久々に通勤電車の中もちょっと蒸す残暑の中、その白髪のジェントルマンはボタンダウンのブルーシャツに紺ブレとネクタイ、グレーのスラックス、そして黒のローファーと正統なトラッド・スタイル。そのネクタイが紺地にシェルビーのコブラだろうか、クラシックな青いスポーツカーの柄が規則正しくプリントされたもので、さり気なく彼の個性を主張していた。渋っ!この時点でガン視なのだが、紳士はすぐにシックな手提げ鞄から革のブックカバーがかけられた文庫本を取り出し読み始めた。周囲のスマホ乗客たちとは完全に隔絶されたこのスポット空間に、かっこいい!と思った。仕事中もずっとこのネクタイが気になりながら、所用もあったので少し早めに退社する。用事を片付け、そういや新型リーフが発表されたなと[1]、日産本社ギャラリーに立ち寄った。

新型リーフ発表の日産本社1
新型リーフ、ワールドプレミア翌日の日産横浜本社

「リーフのデザインはかっこ悪い」と不評[2]だった初代(軽井沢ではお世話になりました)から、今風にフェイスリフトした新型リーフ。個人的には日産のVモーションデザインが好きではないので、よりこのブランド・アイデンティティが強調されたフロントマスクも・・・。全体的なプロポーションも先代とあまり変わらない感じなので、良い意味でも悪い意味でも個性的だった初代に比べると、最近のクルマによくありがちな凡庸なデザインって印象だ。先進技術のプロパイロットも搭載するEVなので、もう少し初代以上にぶっ飛んだ未来的な斬新スタイルでも良かったのではないか。世間の評判に保守的になっちゃったかな。僕はシンプルだけどテスラのデザインの方が未来を感じるし、素直にカかっこいいと思う。まあデザインは個人の嗜好によるので。

新型リーフ発表の日産本社2
ワールドプレミアで来日した外国の記者なのか、リーフのおじいちゃん「たま電気自動車」の周りに人だかり

さて“ぶっちぎれる”か技術の日産の売り、航続距離が問題となっているリチウムイオンバッテリ(LIB)容量は40kwhにアップされ、ワン充電当たりの航続距離も400km(JC08モード)と旧モデルの約4割増[3]。実用で250~300kmくらいかな。来年、上級仕様の60kWhモデル(航続距離480km)投入の予定もあるというから[4]、毎日へとへと往復100km通勤の私のカーライフスタイルでも、1回の充電で2、3日もつということはEVもかなり実用的になった。電池容量が増えるということは充電時間も長くなるということだから、私のように集合住宅で容易に充電設備が設置できないユーザにとっては、購入を考える上で大きなハードルになる。しかも、LIBの性能も理論限界値に近づきつつあるという。そこで、実質的なエネルギー量がガソリンに近い金属空気電池など、LIBに続く次世代電池の研究開発も進められている[5]。自動運転をやるならメカニカルなエンジン制御よりモータ制御の方が理に適っているし、欧州各国では2040年頃を目処にエンジン車ゼロを目指すステートメントも出されており完全にEVシフト[6][7]。電気自動車にとっては今、追い風になっている。果たしてそのシナリオどおりにコトが進むかはわからないけれど。電磁パルス攻撃を受ければ、電子機器なしでは動かない今のクルマは完全にただの箱になる。

e-Pedalスイッチ
e-pedalスイッチ[8]
スマートルームミラー
液晶画面化したスマートルームミラー.不覚にも後ろから近付いてきた日産レディのスマイルにパチリ.

新型リーフの技術で個人的に興味があるのは「e-pedal」だ。これはe-pedalスイッチをON にすると、アクセルペダルのON/OFFだけで加減速、ブレーキ踏まずに停止まで出来てしまうという代物。e-Powerノートにも「ワンペダル」というものが搭載されているが、e-pedalはこの進化版。回生ブレーキと油圧ブレーキで制御し、これだけで通常走行の9割をカバーできるらしい。フットブレーキはあくまで緊急停止用の補助的なものになる[8][9]。これでプロパイロットや緊急自動ブレーキのセンシング精度が上がれば、ほぼフットブレーキを使わずに走行が可能になるかもしれない。C(クラッチ)も消え、B(ブレーキ)も消え、後はA(アクセル)ペダルのみかあ…。ん?それも完全自動運転で不要になる?e-Powerノートにもまだ試乗していないので、新型リーフでこの機能を試してみたい。

かぶと虫の図版100選

田舎から横浜まで出てきたら、ちょいと行きたい場所があったので東京まで足を伸ばした。表参道にあるクルマの古本屋「ロンバルディ」。探し物の雑誌はなかったけど、「かぶと虫」の本を購入。その他古いレースに関する貴重な資料を発見したのだが、あまりの値段の高さに断念。でも欲しいんだよなあ~。まだ迷っている。昭和のおじさんはEVよりも自動運転よりも、やはりこの手のクルマや電車内で見かけた紳士に魅かれる。

新型リーフ発表の日産本社3
角度によってはかっこよく見えるのだが…

私の大好きなJaguar E-typeもEVに!

「世界で最も美しいクルマ」と言われたジャガーEタイプをEV化した「E-TYPE ZERO」が現代に再降臨



[参考・引用]
[1]【動画あり】こんな発表会見たことない!? 日産 新型リーフ ワールドプレミア発表会、オートックワン、2017年9月6日、
http://autoc-one.jp/nissan/leaf/launch-3480940/
[2]日産「リーフ」はカッコよければヒットしたか先進的な日本車が「無理しがち」なデザイン、森口将之、東洋経済ONLINE、2016年3月6日、
http://toyokeizai.net/articles/-/107721
[3]新型リーフの電池パック、同一サイズで容量は3割強増の40kWhへ、富岡恒憲、日経テクノロジーONLINE、2017年9月6日、
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/car/15/090600079/090600001/?rt=nocnt
[4]日産リーフ上級モデル、電池容量60kWh・航続距離300マイル超に、Kim Kyung Hoon、ロイター、2017年9月6日、
https://jp.reuters.com/article/nissan-leaf-idJPKCN1BH0I2
[5]リチウムを超える「アルミニウム」、トヨタの工夫とは、畑陽一郎、スマートジャパン、2016年12月21日、
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1612/21/news056.html
[6]欧州はエンジン車に逆風! 日本もEV化の流れが加速するのか、山本晋也、WEB|CARTOP、2017年9月1日、
https://www.webcartop.jp/2017/09/146762
[7] 安倍政権の戦略ミスで電気自動車は世界最後尾の日本 トヨタ社長の涙の意味、連載「政官財の罪と罰」、古賀茂明、AERA dot.、2017年7月10日、
https://dot.asahi.com/dot/2017070900023.html
[8]【新車】新型リーフの「e-Pedal」は、ノートe-POWERの「ワンペダル」とどう違う?、塚田勝弘、clicccar.com、2017年9月6日、
https://clicccar.com/2017/09/06/507771/
[9]eペダルとは?日産の新技術e-Pedalのメリットとシステムや操作の違いを解説!、MOBY、2017年7月28日、
http://car-moby.jp/227231
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コメント

  1. SDTM | /ZyVyp1I

    Jaguar E-type

    ★ 1日レンタカー出来ないかな~?

    ( 23:25 [Edit] )

  2. papayoyo | -

    Re: Jaguar E-type

    > ★ 1日レンタカー出来ないかな~?
    あれば私も乗りたい!
    旧車をEV化するビジネスはこれから増えるかもしれませんね。デザインが枯渇しているということなのでしょうか。
    60-80年代のクルマが面白かった時代のデザインを超えるようなアイデアが出てきてないように思えます。衝突安全や空力、燃費を既存技術で両立しようとすれば結果同じようなデザインに収斂したり、デザイナーが妥協せざるを得なくなる。本当に美しい、カッコいいデザインと機能を両立させる新しいカタチがまだあるのかもしれませんし、そのための新技術や設計理論を生み出すことが技術者の本分・矜持とも思えるのですが、今の大手の経営者は本田さんの時代のように欲しいクルマを作るのではなく、儲かるクルマを作ることしか頭にないですから、使用人のエンジニアはコストを下げること、株主や政治家、役人を喜ばせることばかり追っかけているのでしょう。
    私はどんどんEV化が進めばよいと思ってます。ICEやFCVより技術的ハードルは低いでしょうし扱いやすい。ファン2ドライブ、ドライビングプレジャーのポテンシャルも非常に高いです。大手の仕組みではマネの出来ない新しい発想で、小さな企業がとんでもないEVを出してくるのではないでしょうか。黎明期の自動車のように。巨大化した恐竜は滅びる運命にあるのです。

    ( 20:48 )

  3. SDTM | /ZyVyp1I

    実は、、

    ★ SDTMと同い年で同僚が還暦の自分に対してご苦労さんとして休日に
      フェラーリ、ランブルギーニを5時間レンタルしています。
      ウン万掛かるそうですが、いい経験をしたと聞いています。
      そう思い切る心意気はたいしたものだと関心しています。
      小心者のSDTMではできないが、、Jaguar E-typeだったら、、
      心が動きます!!

    ( 00:20 [Edit] )

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